視線が気にならない対面式キッチン
キッチンというと「お母さんの背中」をイメージする方も多いのではないでしょうか。
昔はダイニングキッチンが多く、キッチンが壁側に向いていて、出窓があるという家が多かったと思います。
テレビドラマなどでは、今でも背中を向けているお母さんの映像が映し出されることがありますね。なんか、暖かい感じがするのは私だけでしょうか。
でも、最近の新築の家はLDKが多いです。リビングダイニングキッチンになっていることが本当に多いです。
流行ですね。でも、本当に全部一緒という感じが良いのでしょうか。もう一度お考えください。と言いたいのですが、話がずれるので戻します。
今回は視線が気にならない対面式キッチンについて考えてみたいと思います。
では、視線とは「誰の視線」のことですかね?
ご主人ですかね? お子さんですかね? 「そんな分かり切ったこと言わないで」という方もいらっしゃると思います。みなさんが思っている対象者は「お客さん」ですよね。
でも、奥さんを除くと、キッチンをよく見ているのはご主人やお子さんです。
上記のように壁に向いているキッチンでは、流し台やらガスレンジやら、全てが丸見えです。
相当、片付けをまめにやらないと雑然とした感じになってしまいます。
ご主人やお子さんは何も言わないかも知れませんが、きっと「もっと片付けろよ」と思っているのではないでしょうか。
でも、ご安心下さい。キッチンを対面式にして手元が隠れるように、小さな壁を作ってしまえば、もう安心です。
手元が見えないばかりでなく、洗物がそのままでも、まな板がおいてあろうが、包丁がそのままだろうが気にすることはありません。小さな壁があれば全て隠れます。
片付け嫌いな奥さんには、とてもうれしい耳寄り情報ですよね。更に対面式の場合は、テレビが見れます。子供の顔も見れます。ご主人と話も出来ます。
なんか、良い事ばかりのような感じですね。「そんなこと、言われなくても知っていたわよ」という方もいらっしゃると思います。
では、デメリットはご存知ですか?
対面式の場合、目の前に壁がなくなります。外に面しているわけではないので出窓を付けて、その上に水切りカゴや調味料を置くことも出来なくなってしまいます。布巾さえ置く場所に困るのです。これって、かなり不便なんですけど、わかります〜う。
更に、リビングが一緒ということになると洗物の音がうるさいのです。
水が蛇口から出ているだけでもうるさいですし、流しの中にバシャバシャ落ちる音もうるさいのです。
そのうち「うるさいから洗物、後にしてよ。テレビが聞こえない」という声が聞こえてきそうです。シリアスな場面だったりするとなおさらです。現実が入り込んできますので、テレビを見ている人は最悪です。
「食器洗い機があるじゃない」という方もいらっしゃると思います。でも、意外と音がうるさいのです。静かなものもありますが、お高くなったりします。
臭いがダイニングやリビングに出てくるのも問題です。さんまを焼いたりすると最悪です。部屋中がさんまの臭いだらけになります。
こうなってくると、何が何でも対面式が良いということには、ならなくなってきますね。物事には一長一短があります。完璧は無理です。何処で妥協するかですね。
さて、対面式キッチンには悪いことばかりではありません。上記のように子供と話が出来たり、ご主人と普段あまりない会話の時間が持てます。
寂しがり屋の奥さんや家族とのコミュニケーションを大切にしたいとお考えの方にはとても素晴らしいキッチンとなります。
そして「手元」が綺麗に隠れれば多少問題はありますが、お客さんが来た時も雑然としたキッチンが見えないですし、ご主人やお子さんも気にならないので文句も出ません。
お城の城壁のような小さな壁があることで、奥さんのお城の「外装」は綺麗な状態を保ち続けることができます。素敵ですね。
流し台の前にある「小さな壁」は家族みんなを幸せにしてくれます。
●これから家を新築する方へ
対面式のキッチンへ入る、入り口も意外と中が見えてしまいます。間取りを考える時にはちょっと工夫が必要です。
ドアーを付けると開け閉めが大変なのでちょっと?です。
私は引戸を付けることがあります。開けっ放しにできるからです。お客さんが来た時だけ閉めて頂けます。(殆ど閉まることがありません)
◇道先 案内人(みちさき あんないと)のお勧めはキッチンの目隠し小壁を水切り棚にすることです。上記にある水切りカゴやザル、コップ、調味料などを置くことが出来るように作るとかなり便利です。工夫してみてください。
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